何にもない!を楽しむ フランスの田舎のキャンプ場

華の都パリも素敵だけど、フランスの本当の姿は田舎にあり!

どこまでも続く牧草地や麦畑と昔ながらの小さな村。そんなフランスの田舎の片隅の小さなキャンプ場でみつけたフランス流「何もしないバカンスの楽しみ方」をご紹介します。

目次

「何にもない」田舎のキャンプ場

Camping des Papillons はフランスのど真ん中の都市クレルモン・フェランから車でさらに1時間のところにあるキャンプ場です。

「クレルモン・フェラン?どこそれ?」と思った方、かの有名なミネラルウォーター、ボルビックの源泉のある街です。ボルビックは日本のスーパでもよくみかけます。

そのほかは、タイヤよりもレストランの格付けで有名なミシュランの本社のある街です。

でも、それ以外ははっきり言って、何にもない!!!

(厳密に言うと、ボルビックのパッケージになっている有名な火山があったり、雄大な自然があったり個人的には大好きなエリアなのですが)

フランス人にクレルモン・フェランに行くと話したところ「なんでそんなところに行くんだ?お前は馬鹿なのか????」と本気で聞かれるようなMiddle of Nothing!!な場所です(笑)

そんな、地元の人からすると何にもない田舎の町のキャンプ場がこちら。

小さなモビールホームですが、幼稚園と小学生二人連れには十分です。

2ベッドルーム、キッチン、シャワー、トイレ付きで1泊85€。

その前に泊まったブルゴーニュの食洗機付きのモビールホームに比べるとシンプルですが、8月の中旬ということを考えるとまあまあなお値段です。

◆食洗機付きのキャンプ場の記事はこちら↓

ちなみに、室内の写真をうまくとることができなかったので、モビールホーム内の様子はこちらからをのぞいてみてください。

今回ももちろんBooking.comで予約。何度も書きますがすべて日本語なのはありがたい~。

子どもと楽しめる施設

さて、こちらのキャンプ場ですが、ド田舎にある小さなキャンプ場なのですが、家族経営のアットホームな雰囲気を楽しむことができるのが魅力です。

プールの横のちいさなカフェ。ウェルカムパーティーや地元の農家を読んだマルシェなどが開かれます。

元々牧草地を利用しているので広い原っぱに点在するロッジやモビールハウス、テントサイトのほかに、小さなカフェやプールが付いています。

カフェではオーナー夫妻によるウェルカムパーティーが週に1回開かれたり、地元の農家やお肉屋がやってきてマルシェを開いたり、小さいながらもお客さんが飽きない工夫がされています。

カフェの隣の小さなプールは小さな子どもからティーンエージャーまで遊ぶのには十分な大きさ。

子どもたちが特に喜んだのはこちら。卓球台。フランス人てほーーーんとに卓球好きですよね~。

パリの街中の公園ですら卓球台が設置されているところがいくつもありますが、もちろんキャンプ場にもあります。なんなら郊外の一般家庭にだって卓球台!

フランスはどこに行っても卓球台!公園でもキャンプ場でも卓球です。もちろんラケットとボールも貸してくれます。

うちの子たちが遊んでいるとキャンプ場に泊まっている子どもたちが集まってプチ卓球大会になりました。

こじんまりとした小さなキャンプ場ですが、各ロッジやモビールハウスから他の子どもたちが遊んでいる姿がみえるので、数日滞在するといつの間にかお友だちができることも。

我が家も朝から隣の同じ年ぐらいのお友だちが「遊ぼう!」と誘いに来てくれました。

言葉が通じなくても一緒に体を動かせば友達になれる環境は最高です。

このほかにもフランスのシニアに大人気のスポーツ、ペタンクや、バトミントンのコート、自転車用のミニミニオフロードコースなども。

派手さはありませんが、家族や宿泊客どうして軽く体を動かしたり、のんびりしたりと家族で楽しめるキャンプ場でした。

フランス流バカンスの楽しみ方

さて、このキャンプ場に滞在していてひときわ印象的だった光景があります。

それは隣のモビールハウスのお父さんがずーっと同じ姿勢で外のテーブルで本を読んでいたこと。

「せっかく知らない土地に来たのだから」と朝から晩まで観光に出かける私たち日本人家族とは対照的に、そのお父さんは朝から本を読み、夕方も同じ場所で同じ姿勢で本を読んでいました。

フランス人にとっての良い休みとは「バカンス中に何冊良い本を読めたか」であると聞いたこともあります。

「そっか、そもそもバカンスって「何もしない」「からっぽ」という意味だったな。」

フランス人にとってはバカンスはゆっくり忙しい日常を離れ、のんびりすることが最高の贅沢なんですね。

こうして、文字通り「バカンス」を体現しているフランス人をみながら「ああ、次こそはフランス流のバカンスを満喫したいわ」と思うのです。

でも結局は貧乏性が発動してせかせか動き回ってしまうのは日本人の性でしょうか(笑)

静けさにつつまれたキャンプ上の夜明け。こんな自然で一日中何もしないができるようになりたいものですね。

というわけで、フランス人には「なぜそんな田舎に?」と馬鹿にされてしまうほど田舎のキャンプ場でしたが、日本人の私たちにとってはフランスらしさが垣間見える贅沢なキャンプ場でした。

せっかくのバカンス!いつかは海外でも日本でも、広い空の下で「何もしない贅沢」を自然体で楽しめるようになりたいと思うのでした。