プロヴァン 中世祭りで子どもとドラクエ、ゼル伝の世界に浸る

毎年6月にフランスのプロヴァンという街で開かれる中世祭りでは、12世紀~13世紀の市場の雰囲気が再現され、中世の街の雰囲気を味わうことができます。まるでゲーム、ドランゴンクエストやゼルダの伝説に迷い込んだような世界

今回はちょうど1年前の体験記をもとに、大人も子どもも一緒に楽しめるプロヴァンの中世祭りをご紹介します。

目次

世界遺産の街、プロヴァン

プロヴァンはパリ東駅から電車で1時間半にある地方都市です。

12世紀~13世紀には古くは交易で栄えた街であり、今もその中世の雰囲気が非常に良く残っています。そのため世界遺産にも指定されていて、シャルトルと並んでパリから日帰りでアクセスしやすい世界遺産の街です。

特徴は街を囲む城塞。約1200mに渡ってぐるりと街は映画や本で見る中世の世界そのものです。

プロヴァンは12世紀ごろシャンパーニュ大市という市場が定期的に開かれていたことでも有名です。欧州の中でもセーヌ川に沿って東西南北からアクセスしやすかった地の利を生かし、当時、シャンパーニュ大市の日には北は北欧、南はイタリアから商人が集まり、羊毛や毛皮と香辛料、染料、医薬品といったものが売り買いされ、大変活気がある街だったといわれています。

1年に一度街が中世へタイムスリップ

普段は時が止まったような静かなプロヴァンの街ですが、一年に一度6月に開かれる中世祭りでは、シャンパーニュ大市が再現され、町中が中世に逆戻りしたような雰囲気を楽しむことができます。

 

当時をイメージした多くの出店が立ち、大勢の住人や観光客が中世の衣装を身にまとい、街に繰り出します。

なんでも中世祭りは入場に11€かかるのですが、仮装している人は5ユーロ!

このため、沢山の仮装した人をみることができます。

食べ物屋さんだってみんな中世から抜け出してきたかのう様!豚の丸焼きやお肉が豪快に焼かれていました。これなら行儀よくしていないといけないレストランが苦手な育ち盛りの男の子でもガッツけるので喜びそうです。

クレープにヌテラを塗るお兄さんだって中世風。道具はさすがに現代のものを使っていますが(笑)

さて、こちらはモンスター

真面目なのかふざけているのか・・・。モンスター風の人や、中世によく見られたライ病患者に扮した人(多分お祭り関係者)もいたり、待ちゆく人のキャラクターはかなりカオスでした。

食べ物やお店だけでなく、中世祭りでは当時の生活を再現しているコーナーもありました。

こちらは鍛冶屋さん。

実際にふいごを使って鉄を作っている様子を実演したり、草木染めの実演コーナーもありました。

大人も知識としては知っていますが、実際に見てみることで当時の暮らしぶりをよりはっきりイメージすることができますね。

子どもが遊べる場所がたくさん

さて、この中世祭りはただ見て、歩いて、食べるだけでなく、子どもがしっかり遊べる催し物がいくつもありました。

まず広場のキッズコーナー

こちらのキッズコーナーでは当時の様々なゲームを再現して、子どもたちが遊ぶことができるようになっていました。非常に素朴なゲームが多かったですが、当時のヨーロッパでも現在の日本の縁日のように子どもたちがわーっと集まって遊んでいたような気がします。

下の写真は街中の怪しいおじさん・・・ではなくてマジシャンです。怪しくないと思ったけど、やっぱり怪しい(笑)

道端にお店を出して、魔法使い風のおじさんが見せてくれるマジックに子どもたちは興味津々です。

数あるアトラクションのなかでも、ダントツに子どもたちに人気だったのはこちら。中世の物見やぐら風の壁上りです。

中世の子どもたがこんな遊びをしていたかわかりませんが、現代の壁上りはちゃんとハーネスを付けて登るので幼稚園生ぐらいの子どもたちから参加できます。

入場料を取るだけあってお祭りのほとんどのキッズコーナーが無料。というわけで、一度登り終わるとまた列の最後尾に並び、何度も何度も子どもたちが壁上りにチャレンジしていました。

常設の馬のショーも中世の雰囲気満点

さて、プロヴァンに来たらおススメしたいのがLa Légend des Chevalという有料の馬のショーです。こちらは中世祭りでないときもショーがあるので、少しでも中世の雰囲気を楽しみたい方にお勧めです。

中世の王様やお妃さまに扮した俳優さんが馬で華麗なスペクタクルショー。馬のことはよくわかりませんが、馬術も素晴らしく、エンターテイメントとして面白い。

一応ショーには魔物に襲われた村を美男美女の騎士が退治するという物語があり、言葉の内容はわからなくても子どもでも楽しむことができました。

 

というわけで、どっぷり中世の世界に浸って頂けましたでしょうか?

ここまで街をあげて祭りを盛り上げてくれると観光嫌いの男の子たちも相当楽しめたようです。

そして実はドラクエ世代、かつちょうど任天堂SWITCHで子どもとゼルダの伝説をやっていたパパも(ママも)、本当の中世の街に迷い込んだような気分で一日楽しむことができました。

もし、中世祭りの時期にパリに滞在される予定の方はぜひ足を運んでみてください。

プロヴァン 中世祭り 2018年度公式サイト(フランス語)