子どもとパリの美術館を楽しむ方法

パリには有名な美術館がいくつもありますが、毎回悩むのは子どもとどう美術館を楽しむか?ということです。

せっかく本物が近くにあるのだから、見に行かねば!親の欲はどこまでも深いのです・・・。でも、基本的にはうちの子ども達は美術館はつまらないのですよね。

そんな我が家ですが、今回は美術館無料デーを活用し、なんとか子どもたちに名画を見せようとオルセー美術館に行ってきました。

あの手この手の美術館鑑賞作戦、無事に鑑賞できるでしょうか!?

目次

毎月第一日曜日の無料デーを活用する

毎月第一日曜はパリの国立美術館が無料になります。実は子どもとの美術館鑑賞はこの日がベストです。なぜならすぐに飽きて、入館料が無駄になるからです(笑) 子ども料金は決して高くはありませんが、子どもが小さかったり、機嫌が悪かったりすると入場後30分で外に出た、なんて話もよくあります。

なので、ほんのすこしでも子どもと見れたらみっけもの、ということで無料の日に行くのがおススメです。

ところで、無料デーで気になるのは混雑具合。

結論から言うと普段より混みます!なので朝一に行くのがやはり無難でしょう。

でも我が家の場合は日曜の午前中はサッカーがあり、午後しか時間がありません。混雑覚悟で行ってみると、午後14時過ぎはながい行列ができていました。

この日は気温0度!2018年は暖冬と言われるパリですが、例年並みの寒さが戻ってきています。あんまりに寒いので、子どもたちはブウブウ文句を言い、親も心折れそうなぐらい寒いです。でも観光客が増える春よりは待ち時間がマシに違いないと腹を決め、並ぶことにしました。

ただ、並んでみると無料だけあってお金の受け渡しが無い分、割とサクサク進んでは行きます。東京のディズニーランドのように、ちょっと進んでは止まりということはありません。結果的に40分ぐらいで入れました。

中に入ると、まあまあ人はいますがごった返しているというほどでもなさそうです。

子どもと見る場合は予習した方が良い

さて、まだ小3と年中の子どもたちなので、絵を見てもすぐに飽きてしまいます。というわけで今回はお兄ちゃんだけですが、予習をしてきました。

『まんが西洋美術史 〜バロック→印象主義の美術』美術出版社

いわゆる学研や集英社などの歴史漫画の美術史版です。ちなみに中身はこんな感じです。

モネの伝記漫画とともに、実際に名画の解説もあります。印象派の代表的な画家としてモネを中心にルノアールやドガ、セザンヌなどの画家と代表策がわかりやすくまとめられているので、子どもはもちろん、親もあらためて時代背景や印象派の成り立ちの勉強になりました。あらためて、新しいものを生み出す苦労を知ると、絵が愛おしく身近に感じられますね。

ガイドブック片手に絵を探してみる

事前の予習もバッチリ!長い行列待ちも乗り越えようやく、絵画鑑賞スタートです。

これで子どもたちも喜んで見てくれる、と言いたいところですが、そうは問屋がおろしません。小3と年中の男児が喜んで静かに絵を見たいというはずもなく、美術館に入っても、ずーっと見たくないとブウブウ文句を垂れています。それでもパリで本物の印象派の絵たちを見ずして日本に帰るわけにはいかないと、親子の攻防は続きます(笑)

そこで我が家の作戦は絵探し作戦です。ガイドブックを渡し、そこに載っている代表策を見つけなさい、とお題を出します。すると、探さずにはいられないのが子どもの性分。

ぶつくさ言いながらも本と絵を見比べて一応探します。幸いにもオルセーの印象派コーナーは名画がまとまって展示されているので、目当ての絵がどんどん見つかりました。ガイドブック以外にも漫画で紹介された絵も随分たくさん見つけることができ、みつけるたびにお兄ちゃんは「あ!漫画にあった絵だ」と静かに喜んでいました。

特にモネの絵に関してはセリフもちゃんと覚えていて、子どもなりに絵の見どころを理解していたようです。

一方、年中の次男の絵の楽しみ方はこんな感じです。

絵のポーズを真似してみる。5歳ぐらいだと身体を動かして絵を感じるのが良いのかな?以前、ダヴィンチの絵をルーブルで見た時も、真似をしてくれました。

さて、なんとか絵画鑑賞を楽しんではいたものの、子どもたちが一番喜んだのはこちら。

作品じゃないし!ソファーだし!!

まあ、ゴミゴミ人をかき分けて絵を見たので子どもたちも疲れたようです。ソファを見るとダラーと横になっていました。。。

なお、全体では2時間で半分ぐらいしか見られませんでしたが、子連れならこれがMAXでしょう。最も有名な絵画たちはみることができたので、親としても一応役目を果たせました(また、押し付けではないかと心配しつつも笑)

最後はお土産コーナーへ

さて、ひとしきり鑑賞を終えたあとはミュージアム・ショップへ行きました。オルセーはやはり大人のための美術館なので、展示も子どもが素直に楽しめるものが少ないのですが、ミュージアム・ショップも正直子ども向けのものは少なかったです。

その中で面白いなと思ったのはこちらのゴッホの塗り絵です。

ゴッホの絵を自分で書いてみようというものです。

うちの子たちはあまり塗り絵をしないので書いませんでしたが、とても面白いですね!ゴッホの筆使いを真似ながら、子どもたちの感性で思わぬ名作が生まれそうです。

ちょっと一捻りある、フランスのミュージアムショップの子ども向けの本や塗り絵は毎回チェックするのが楽しみです。

というわけで、親子でオルセー美術館鑑賞コンプリートです。

小学生ぐらいのお子さんと絵画を見る場合はやはり予習しておいた方が楽しめると思います。知らない絵ばかりみるのは大人も苦痛ですしね。

今は絵の素晴らしさがわからなくても、何らかの形で彼らの世界を見る視点が増えるといいなと思います。