フランス現地幼稚園の申し込み方【パリ16区の場合】

フランスの現地幼稚園に子どもを入れたいけど手続きがわからない!と困った経験をもとに、我が家の幼稚園入園までの道のりと手続きの際に気を付けたほうが良い点をご紹介します。

本情報は2017年9月現在ののパリ16区の現地幼稚園の申し込み手続きなります。

なお、小学校に進学する場合もほぼ同様の手続きとなりますので、幼稚園を小学校に読み換えて参考になさってください。

目次

まずは区役所へGO!

フランスの公立幼稚園は区役所が申し込み窓口になります。

まずは区役所に行きどんな書類が必要か聞きに行きましょう。16区役所はフランス語で”Mairie du 16eme”といいます。

最寄駅はメトロ9番線のRue de la Pompeか、バスなら62番線のPompe – Mairie du XVI、もしくは52番線のPompe – Mairie du 16emeになります。区役所はアンリ・マルタン通りとポンプ通りの交差点に立っているので、交差点まで来れればすぐに見つかると思います。

幼稚園の申し込み窓口は2階

区役所について早速困るのが、幼稚園の手続き窓口がどこにあるか、ということ。

入り口に入ってすぐにある総合窓口で聞くと教えてくれます。

ただしフランス語が話せない人は困るかもしれません。

区役所の人は基本的に英語を話させない(あえて話さない?)ので、なんとかフランス語を頑張って聞き取る必要があります。

私はフランス式の2階にあるということまでは分かったのですが、どの部屋かわからず非常に困りました。2017年9月現在では209号室でした。もし、窓口で聞いたけどわからない!という人はこのブログを参考にとりあえず209号室に行ってみてください。

職員にはフランス語で話しかけよう

無事に幼稚園の手続き窓口にたどりついたら部屋にいる職員の人に「幼稚園に入りたい」と訴えてみましょう。

ここで大事なポイントはまずはフランス語で尋ねること。

英語が得意な人もまずは英語ではなくフランス語で話しかけたほうが良いでしょう。

フランス全般で言えることですが、へたくそでもフランス語で話しかけたほうが親切にしてもらえることが多いです。相手が英語が得意な人なら、フランス語が話せないとわかると向こうから英語に切り替えてくれます。

もしフランス語が全く話せない場合はgoogle翻訳を使ってでも何とか意思を伝えましょう。google翻訳のメリットについては以下の記事でもご紹介しています。

▼関連記事:google翻訳のメリットはこちら

英語が得意だからと言って一方的に英語で話しかけると職員の機嫌を損ねる恐れもあります。

私の周りで聞いた体験談として、現地小学校の入学手続きに来た日本人のお母さんが「フランス語じゃないとダメ!」と職員に取り合ってもらえなかったという話を聞いたことがあります。

フランス流のたまたま気分屋の職員に当たってしまったのかもしれませんが、私の場合も実際に当たった職員のほとんどは英語を話さないようでした。

おそらく教育レベルが低いというわけではなく、日本人と同じで普段英語を使っていないので急にしゃべれと言われても困る、という傾向があるのではないかと思います。

入園手続きに必要な書類を取り寄せる

入園に必要な書類

無事に区役所の職員に「幼稚園に子どもを入れたい」という意思が伝わると必要書類を揃えるよう指示されます。以下は実際に私がもらった必要書類を説明した紙です。

私は明らかにフランス語が分からない風だったので、英語版の紙をくれました。

2017年9月現在に提出を求められる書類は以下の通りです。なおすべて原本であることが必須になります。

  1. 家族の記録簿または子どもの出征証明書のフルバージョン
  2. DTポリオを含む予防摂取証明書またはその他指定予防接種証明書
  3. パスポート、滞在許可証などの身分を証明する書類
  4. 住所を証明する書類
    •  直近3か月以内のガスまたは電気代のレシートもしくは直近の支払い予定
    • 直近の所得税の査定または所得税に対する非課税の通知
    • 直近の不動産税とテレビのライセンス料に関する税金評価

なお4について引っ越して間もなく、必要な書類が手に入らない場合は「不動産の契約書の原本」の提示が必要になります。

また、4番目の書類は原本でなくPDFやコピーを持っていても不受理になり、再度出直しになるケースが多いので要注意です。この際、必ず「紙の原本」が必要です。特に最近は電気代などは電子メールでしか来ないケースがあるので、紙で必要な場合は店舗まで発行してもらいにいかなければいけません。

[2018年1月追記]

直近3か月以内の電気代のレシートはオペラにあるEDFの窓口でもらえると聞いていたのですが、本記事を書いたころから閉店していて必要な書類をもらうことができませんでした。結局オペラ以外のでどこでレシートがもらえるのわからず、EDFのレシートによる証明は断念しました。なお、2018年1月時点でgoogle mapを見るとオペラのEDFは「閉業」となっています。現時点で代わりの窓口がどこになるのかわからりません。こちらは追加情報があればまた記載したいと思います。

[2018年9月追記]

結局EDFでもらうレシートではなく、Eメールに送られてくるPDFの請求書を印刷すればよい、ということが判明しました。「原本」という言葉にとらわれてしまっていましたが、メールで送られてくるものを原本とすればよいようです。これなら窓口に足を運ぶ手間もないので楽ですね。

在仏日本大使館で発行が必要な書類

1と2については日本大使館で発行してくれます。以下、該当の大使館のホームページと概要を記載しますのでご参考になさってください。

家族全体の証明書(FICHE FAMILIALE D’ETAT-CIVIL)(上記1に該当)

フランスのLivret de Famille に相当するもので、滞在許可証、お子様の学校入学手続きなどに必要となります。

必要書類
1.申請書(窓口に用紙があります)
2.最近6か月以内に発行された戸籍謄本
3.パスポート
4.フランス滞在許可証(申請中の場合は必要ありません)
5.両親、配偶者が外国籍の場合は、パスポート、出生証明書、Livret de Familleなど氏名の綴りを確認できる書類

http://www.fr.emb-japan.go.jp/jp/ryouji/shomei/kazoku.html

予防接種歴の仏語書簡(VACCINATION)

母子手帳をもとに、日本で受けた予防接種歴のフランス語書簡を作成します。幼稚園、小学校の入学手続の際に市役所等に提出します。

必要書類
1申請書(窓口に用紙があります)
2お子様の母子手帳
3お子様のパスポート
4フランス滞在許可証(申請中の場合は必要ありません)

日本大使館で各種証明書を発行してもらう際に注意したほうが良い点

上記の証明書はいずれも発行に3営業日かかりますので急いでいる場合は早めに申請をしたほうが良いです。

また、戸籍謄本は6カ月以内の原本が必要です。

私の場合、ビザの申請手続きの際に取り寄せた戸籍謄本の原本を持ってきていたのですが、残念ながら2カ月切れてしまった時点での申請となり、再度原本の取り寄せが必要でした。

海外からの戸籍謄本の取り寄せは戸籍主の実両親に手伝ってもらう必要がありそれなりに手間がかかりました。戸籍謄本の取り寄せに1週間、フランスへの郵送で1週間かかったため、戸籍謄本が必要になってから手元に届くために2週間かかりました。

その間保育をしてもらうことができずに子どもが幼稚園に行けない期間が長くなってしまいます。

新学期に間に合わせたいなどの希望がある場合は早めに動いた方が良いでしょう。

我が家は住居が決まらず手続きが遅くなり8月の後半に慌てて手続きを開始しましたが、結局幼稚園に行けたのは9月の半ばになってからでした。

区役所で書類が受理されたら幼稚園と面談

区役所で必要な書類が受理されるとその場で子どもが通うことになる幼稚園に提出する書類を発行してくれます。

その書類をもって幼稚園に面談をするため、まずは幼稚園に面談の予約を入れましょう。

私の場合は自分で電話をするように指示がありましたが、人によってはその場で区役所職員が電話をかけて予約を取ってくれる場合もあるようです。

幼稚園との面談は園長先生(正確には校長先生)と行います。

住んでいる場所、保育の時間、放課後のアクティビティへの参加希望、給食の希望、お迎えの時間など必要な事項を聞かれました。

また学校内の案内をしてくださり、最後に担任の先生に紹介してくれました。

時間にして30分程度の簡単な面談です。

幸い園長先生が英語を話せる方だったので、面談はスムーズにいきました。

また、子どもと一緒に行ったので、子ども自身も自分が通うことになる幼稚園を見学できたのは心の準備になって良かったです。

というわけで無事に5歳の公立幼稚園への入園手続きが完了しました。いや~正直長かったです。

とにかく必要書類をビシッと揃えること!

今回次男の入学手続きをしてわかったことは「とにかく必要な書類をいかにスムーズに揃えられるか」に尽きるということです。

特に

  • 6カ月以内の戸籍謄本が手元にあるか?
  • 住所を証明する書類が手元にあるか?

によって申請にかかる時間が変わってきます。

もし渡仏間もなくでこのブログを読んでくださっているならば、幼稚園入園を迷っているとしてもまずは日本大使館に足を運ぶことをおススメします。「家族全体の証明」と「予防接種証明」についてはフランスにおける有効期限はなさそうです。戸籍謄本が切れる前に書類を発行してもらいましょう。

また、住所を証明する書類については駐在者の場合で不動産契約の主体が会社となる場合は、契約書の原本を貸してもらう算段をつけておいた方が良いです。契約書原本を貸し出すにあたって会社側の調整が必要になる場合もあります。

これらの書類さえ揃っていれば、その日のうちに手続きはすぐに終わることでしょう。

ということで、フランスの現地幼稚園の申し込み方についてご紹介しました。現地幼稚園に入園するためにはフランス語で対応をする場面もたくさんありますが、このブログが少しでも手続きの負担を軽減するお役に立てれば幸いです。