赴任前に聞いておきたい!海外赴任教育セミナー「親子で知ろう!体験しよう!海外の学校」

目次

どうする?海外の学校選び

海外で暮らすにあたり、学齢期のお子さんをどんな学校に行かせようか悩む方も多いのではないでしょうか?我が家も渡仏を前に小3の長男の学校について非常に悩んでいます。

パリ市内に住む場合主な選択肢は

  • 現地校
  • 日本人学校
  • インターナショナルスクール

の3つです。

ところが息子を現地校やインターナショナルに入れるとどんな生活になるのか親子ともにまず想像することができません。結局、出発の1週間前になってもまだ迷っている状態です。

海外赴任すると必ず頭によぎるのは、「せっかく外国に行くのだから語学を身につけさせて帰りたい」ということですよね?我が家も次の赴任があるかどうかわからない身。しかも赴任期間は2年間と期限付きです。

ただ2年では一般的に「日常会話がようやく身につくころ」と言われています。また小3~4は母語が固まる時期です。そのような大切な時期に、言葉がわからず苦しい思いをさせ、大事な勉強の時期を逃してしまうのではないか?という心配もどうしても抱いてしまいます。

そんな時、mintと日本通運が共催している

海外赴任教育セミナー「親子で知ろう!体験しよう!海外の学校」

というイベントを見つけました。

春休みだったこともあり、渡仏1週間前に汐留にある日通本社で行われたイベントに小3長男と2人で参加してきました。

経験豊富な先輩ママに聞く 海外の小学校ってこんなところ!

今回参加した親子セミナーを主催しているmintは海外赴任する親御さんの生活相談、教育相談に乗っている団体です。代表はシンガポール日本語補習校で働いていらっしゃった経験のある高橋みどりさん。その他、3~4か国の海外赴任を経験しお子さんを帰国子女受験させたお母さまが方が多数相談員としてセミナーにいらっしゃっていました。

びっくりしたのは皆さん本当に何か国も経験されているだなあということ。アメリカで2~3都市という方もいれば、南米チリ、ヨーロッパはイタリアやアムステルダムなど非英語圏に駐在経験のある方がいらっしゃいました。我が家もこれから非英語圏のフランスに赴任予定なので、非英語圏での子育て話は非常に興味深かったです。

セミナーでは前半と後半に分かれ、前半は親子一緒に現地校の様子を、後半は子ども英会話スクールと地域別相談会が行われました。

親子同室「経験者による現地校・インター校の様子」

セミナーの前半の1時間では親子が一緒になって、外国の学校の話を聞きました。

  • 外国の学校では「はい!」と手をあげるときはパーではなく1本指を突き出す
  • 外国の学校はバスや親の車で通う
  • 外国の学校には上履きがない
  • 外国の学校には給食がない
  • 外国の学校には日本にはない行事がある

といったことを相談員の先輩ママさんがパワーポイントの写真を使ってわかりやすく説明してくれます。

ふと横に座っている長男を診たらあんなに海外に行きたくないと言っていたのに目を輝かせて聞いています。「えー?上履き洗わなくていいんだ?」ってそこに感動するのかよ(苦笑)

まあ、何にせよ嫌々興味なさそうに聞くのかなあと思っていたら、思ったよりも良い反応です。

親自身も知らない文化・習慣の話も多く、またアメリカの分厚い教科書を見て驚いたり、外国の学校生活を想像し、だんだんワクワクしてきました。

後半は親子別室で実践的なレクチャー

後半の1時間は

  • 子どもクラス「英語レッスン - 外国人講師によるすぐにつかえる英語」
  • 親クラス「海外での子供の教育+相談会」

とそれぞれ部屋を分かれて参加しました。

親クラス「海外での子供の教育+相談会」

親クラスではmint会長の高橋みどりさんの講話と地域別の個別相談会が行われました。

まず、高橋さんの講演会では

  • 海外で何を学ばせるか?
  • 家庭学習の方法

について話がありました。長年の駐在経験と、教員としてシンガポール日本語補習校で多くの帰国子女を見てこられた立場から、親として気をつけるべき点をレクチャーして下さいました。

「あなたのお子さんは海外で何を学びましたか?」

高橋先生の講話の中で特に印象に残ったのは「海外で何を学ばせたいか?」をまず決めなさいというアドバイスです。これは必ず帰国子女受験でも聞かれることなのだそうです。「学ぶ」というのは単に勉強という意味ではありません。「語学」なのか「体験」なのかその軸を決める。そうすれば学校は自然と決まります。

言われてハッとしたのは私は「語学」や「勉強」面しかほとんど見ていなかったということです。もちろん日本に帰ってくることが前提ですので、日本の学校の勉強に遅れないようにするのは親の重要な役目です。そのうえで「海外でしかできないことは何か?」をもっと考える必要がありました。我が家の場合はそれは「体験」だと今は感じています。

地域別相談会

地域別相談会ではアメリカ、イタリアとアムステルダムと3か国の滞在経験のある先輩ママから話を聞きました。上のお子さんが3歳で初めての海外赴任、そしてアメリカで出産されたそうです。そして3回の駐在の中で現地校、日本人学校、インター校と全て経験済みです。日本人学校とインターで迷っている我が家にはぴったりの方についていただけました。

相談員の方からは2年という滞在期間が短いものの、パリのインター校が国際バカロレアを持っている実績ある学校であることも踏まえ、「インターという選択肢も全然あり!」というアドバイスをくださいました。実はお子さんが通ったアムステルダムのインター校はパリのISP(International School of Paris)と同じグループで日頃から交流があるのだそうです。国をまたいでの学校交流とはスケールが大きいですよね?

またインター校の場合、ほとんどの子が英語ネイティブではないという事情もあり、英語が話せない子どものサポートも手厚いと教えていただきました。

子供クラス「英語レッスン - 外国人講師によるすぐにつかえる英語」

さて、親が相談会を受けている間、子どもたちは隣の部屋でネイティブの先生による英語の授業を受けていたようです。

クラスのタイトルが「すぐにつかえる英語」となっているだけあって、ものすごい簡単だけど実践的な内容です。

簡単にご紹介すると

  1. 自己紹介 My name is~
  2. 好きな食べ物 I like Pizza. etc…
  3. 英語で算数 (四則演算の呼び方)
  4. すぐ使える日常会話 Hi! Bye! Ouch!
  5. ソングタイム
  6. ゲーム大会 じゃんけん、どちらにしようかな
  7. グッバイタイム

正直「なーーんだこんなもんか」と思ってしまいますが、こんなことすらうちの子は知りません!!いきなり英語の環境に放り込まれたら簡単なことすらわからないのですよね。中でも超重要文章と紹介されたのが

Can I go to the bathroom?(トイレに行っていいですか?)

です。そうですよね~。トイレ行きたいと思ってもなんて言ったらいいかわからないですよね。おとなしい子だと下手したらトイレに行かなくなってしまうかも・・・。

1時間の中でものすごい簡単な英会話スクールでしたが、むしろ経験者だからこそアドバイスできる「この程度は最低限行った当日から知っておくと子どもが困らない!」というラインナップです。

セミナーに参加した感想

プログラム終了後、子どもと合流し挨拶をして帰りました。汐留駅に向かう道すがら子どもに感想を聞いてみました。すると残念ながら英会話スクールはつまらなかったとのこと。あらら、前半の元気はどこへやら。理由を聞くと「慣れていないから」とのことでした。長男はどちらかというと奥手なタイプなので、やっぱりまだ心理的なハードルは高そうです。インターへのあこがれはありつつ、じっくり子どもと現地で学校を見てから学校を決めたほうがよさそうだと改めて感じました。

ただ、今回のセミナーに参加して感じたことは、「子どもの適応力は思っているよりもずっと高い」ということ。高橋先生の講話の中で「行く前は85%の子どもたちが海外の学校に行くのを嫌だとか怖いと感じている。でも帰国時には95%が帰りたくないと答えるんですよ」と教えてくださいました。それだけ日本の学校にはない魅力が子どもたち自身にとっても感じている部分があるのでしょうね。

2時間という時間でしたが、実際に海外赴任をした方たちの経験を聞いて、より具体的に海外の学校に通うことをイメージすることができました。

さーて、渡仏まで1週間を切りました!残りの日本生活もやり忘れたことがないよう準備を進めたいと思います。

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