フランス 現地小学校の進学手続き(現地幼稚園から持ちあがりの場合)
フランスでは6月に幼稚園が終わると9月からは小学生に進学です。
我が家の場合、次男は日本の年長さんの年ですが、日本人学校は4月スタートのため、9月から3月までブランクがあります。駐在期間もそれほど長くはないので、9月以降もフランスの現地校に通わせることにしました。
幼稚園の入園の際はまず区役所で子どもの情報を登録するところから始まりましたが、幼稚園から小学校の進学手続きは基本的に学校と直接やりとりでした。
今回はフランスの幼稚園から小学校への進学手続きをご紹介します。
▼フランスで初めて現地幼稚園、小学校等に入学する場合の手続きはこちら
フランス現地幼稚園から小学校へ進学意思の確認
9月からフランスの新学年が始まるのに合わせ、その前の春ごろから各校、小学校への進学手続きが始まるようです。うちの学校の場合、まず3月上旬に幼稚園から子どもが小学校に進学できる学習レベルにある、という手紙を担任の先生からもらうとともに、小学校への進学申請書が配られました。
この手紙では、指定された学校への進学の意思と子どもの名前、保護者の住所連絡先などを記入して幼稚園経由で秋に入学する小学校へ提出しました。
校長先生との面談、学校医の健診の予約はどうするのか?
その後ほどなく進学先の小学校での校長先生との面談、学校医による健診の案内がきました。
おそらく前述の入学意思の確認もそうなのですが、とにかく地域単位だけでなく、学校単位にで入学の手続きが全く異なるので困るフランス・・・。
面談と健康診断があるよー、というアナウンスがあったものの、待てど暮らせど「具体的になにせよ」というアナウンスが全然ないのです。
5月の終わりになっても、何も動きが無い。
さすがに私がフランス語がわからないがために重要な手続きができていないのではないのではないか?と心配になってきました(笑)
そこで隣の小学校に進学予定の日本人の方に聞くとその学校では自分から校長先生と学校医に電話でアポイントをするそうです。
でも、うちの学校からは大体このぐらいの日程でやるからよろしく!という案内があるだけで特にその後何も指示がありませんでした。
隣の学校の面談は着々と進んでいるようなのに、うちの学校はどうなってるの?実は私からアポイントを取りに行かなければいけなったの???
とますます不安は募る中、意を決して担任の先生に聞いてみました。
すると、
「小学校の先生からあなたに電話で連絡があるはず。そのうち来るんじゃないかしら」とのこと。
念のため幼稚園の校長先生にも聞いてみると同じ答えでした。
でも、ここはフランス。聞いた相手がリップサービスで耳障りの良いことを言ってお茶を濁し、実はその情報が間違っていたということがよくあります。だから簡単には信用できません(このへん、お人好しの私も、住んでいる期間が長くなるにつれ、疑り深くなってきますね笑)
するとその日の午後、担任の先生が機転を利かせてくれ、現在のステータスを小学校に確認してくれました。
「今、Lの子までアポイントが進んでいるみたいよ。あなたのおうちはSだからもう少し先じゃないかしら?」
なるほど、ここまで具体的に確認してくれるとこちらも安心です。
でも、校長先生とのランデブーはそうだけど、学校医の先生は?また疑問がわきます。うーーーん、わからん。
そうこうするうちに、携帯電話に見知らぬ電話番号からかかってきました。
「Bonjour, こちらは○○小学校ですが、あなたのお子さんの入学の件でお話ししたいのですが」
フランス語で多分、そんなようなことを言っているであろう電話です。(実際は、あ!やばいフランス語の電話かかってきた!という状態で何を言っているのかさっぱりわかりません・・・)
あたふたしながらも、”Quelle jour?(何日ですか?)” と”Quelle hour?(何時ですか?)”だけ約束を取り付けることができました。
ふーーーーー、緊張した。でも校長先生とは少なくとも会えそうです。
校長先生との面談
さて、校長先生との面談の日は子どもと指定された時間に学校に行きました。
まずは校長先生とのご挨拶。
校長先生は想像していたイメージと異なり、革ジャンをさらっと着こなすダンディーな男性。日本で校長先生が革ジャン来ていたらびっくりしますが、そこはフランス。非常にナチュラルでイケてます(笑)
ただし、ダンディーなだけあってそれほど笑顔もなく、どちらかというとこわもての渋い顔。
そんな渋い雰囲気と低い声に、子どもも若干緊張気味です。名前を聞かれてもカチーンと固まってしまい、ママの後ろに隠れてしまいました。
そんな子供の様子に親の私もなんとなく不安に思いつつ、校長室に招き入れられ、面談が始まりました。
内容は思いのほか事務的・・・。
・曜日ごとの帰宅時間を決める(フランスは選択的に学校併設の学童に行くことができます)
・給食を週のうち何回食べるか決める(フランスでは自宅で食べることも認められています)
・入学に当たって必要な書類の説明
・新学期の持ち物の説明
5分程度で終わってしまう内容です。幼稚園の入園の時もほぼ同じ内容でしたが、フランスでは校長先生が児童・園児一人ひとりと面談するようです。日本では幼稚園は園長先生と園児の面談はありそうですが、小学校はそこまでしませんね。その点では校長先生が一人ひとり見るという意味では良いのかもしれません。
最後に給食を食べる食堂を見せてもらい、面談は終了です。
緊張して行ったものの、あっさり終わってしまいました。
学校医による検診
さて、残るは学校医による健康診断です。
以前配られた紙には4月ごろ健康診断をやると書いてありましたがもう6月です・・・。
健康診断だから幼稚園で一斉にやるのかしら??
なんて思っていたら、また見知らぬ番号から電話がかかってきました。聞くとどうも今日の放課後、メディカルチェックに来れないか?と言っています。
きっとこれが健康診断の予約の電話に違いないということで、とりあえず言われるがまま、子どもを連れて再び学校へ向かいました。
今回は校長室ではなく、日本でいう保健室でした。
- 名前を言えるか?
- 動物、物の名前を言えるか?
- 三角、四角など簡単な図形を言えるか?
- 自分の顔や絵を書けるか?
- 視力はどうか?
- 体重、身長
日本と同じで基本的な身体測定と知能の発達度合いを見ているようでした。
ここで困ったのが、子どもが思った以上にフランス語を理解していなかったということ。
見知らぬ先生に会って緊張したのかもしれませんが、ほとんどフランス語らしきものを話さないまま終了。さすがに昨年9月からフランス語環境で学び始めたので、まだまだ発達途上なのかもしれません。
ですが、「この子フランス語話せるの?」と何度もきつく親も聞かれ非常に困りました。幼稚園では担任の先生も大丈夫ですよー、という感じだったのです。でも、確かに単語、単語は知っているけど、文章を作れないという評価でした。
そっかー、こんなにもフランス語わかっていない状態で幼稚園に通っていたんだ。大変だったな。
改めて子どもが慣れない環境で苦労しているのでは?という不安が沸くとともに、小学校に入ってお勉強とかできるのかしら?という心配も沸いてきます。
夏休み、少し語彙を増やしてあげた方が良いのかしら?うーーん、そもそも親の私がもっとフランス語勉強しないと。
とはいえ、小学校に入るための最大の関門(?)である校長先生の面談、健康診断を終え、ほっと一息です。
さて、これで小学校には少なくとも進学できそうです。