学年末のお祭りKermesseが終わったらいよいよ夏休み!フランスの学校事情
1年の最後に開かれる学校のお祭り
6月末、フランスの学校の各地でKermesse(ケルメス)という行事が行われました。
ケルメスとは日本でいうところの学校のお祭り。
日本で言ったら町内会の夏祭りに近い雰囲気でしょうか。
ただ、主体は保護者と教員によるPTAが主催しており、地域全体のお祭りというよりは学校のお祭りです。
ケルメスは6月下旬に行われることが多く、9月から始まる年度の最終イベントでもあります。
我が家の次男が通う幼稚園では卒業式はなかったので、実質的に学年最後の行事、という位置づけのようです
親と学校で作る一大イベント
さて、うちの幼稚園のお祭りは土曜日に開催されました。幼稚園によっては金曜日の夜に開催することもあるようです。子どもだけでなく、保護者が参加しやすい時間に開催されるのでしょうね。
フランスだし、きっと日本と比べるとゆるいイベントなのかなあ・・・なんて失礼ながら思っていましたが、なかなかどうして。
ものによっては日本よりも大掛かりなアトラクションも用意されていたり、気合の入ったイベントでした。
特に、我が家の場合、幼稚園と小学校が隣接しており、PTAも合同で運営されている比較的大きな学校。二つの学校の敷地を開け放ち、それぞれの敷地を使って幼稚園生から小学生が楽しめる大小さまざまなアトラクションが用意されていました。
まず幼稚園側は輪投げや、的あてといった小さい子向けのアトラクション。
町内会の夏祭りさながら、それぞれのアトラクションには保護者のボランティアがついて子どもたちが遊んでいます。
なかでも日本のヨーヨー釣りならぬ、アヒル釣りはやっぱりフランスでも人気ですね。
ただし、こちらのアヒル釣り、釣ってももうらうことはできず、キャッチ&リリースというのは日本とは違うところです・・・。
小学校側ではもう少し手の込んだアトラクションが用意されています。
フェイスペイントやヘアアレンジなどといった日本ではみかけないオシャレなものや、フランスの伝統的なおもちゃで遊べるコーナーも。
なかには親子や友達でプリクラを撮れるコーナーまで。
そしてびっくりしたのは空気の大型遊具まで!夏になるとフランスのあちらこちらで見られる大型遊具ですが、なんと学校の敷地にまで登場です。
ちなみに子どもたちに大人気なのはスピードくじです。
大体1€ぐらいで、くじを引くことができます。ほとんどのものは日本のファミリーレストランのキッズメニューについてくるような安いおもちゃですが、中にはミニベイブレイドなんてお宝も!これはキーホルダーになっていて、いつでもどこでも遊べるお得なアイテムでした。
そして子どもも大人も楽しいのが、保護者持ち寄りのケーキやピザといった軽食やジュース。
ポップコーンと綿あめも売られており、こちらは幼稚園と小学校の校長先生がそろって売り子をしているほほえましいシーンもありました。
なお、持ち寄りの食べ物と飲み物は事前に先生から手紙が配られ、甘いもの、しょっぱいもの、飲み物か選んで1人一品持ってくるようお願いが来ていました。
手作りのものもあれば、明らかにスーパーで買ってきたものもあり、ピザの場合は、賞味期限間際で値下げシールが貼ってあるものも(笑)
日本のように、人様に出すからには手の込んだ手作り品を!なんて見栄の張り合いにはならず、それぞれが負担のない範囲で持ち寄るスタイルがすがすがしいですね。
そしてお祭りのフィナーレはダンスタイムです。
今日は次男の幼稚園と小学校合同の学年末のお祭り。
持ち寄りのケーキやポップコーンにゲームコーナー、くじなどをひとしきり楽しんだ後、フィナーレはDJによるダンスの時間
最近フランスで流行りまくっているMaitre Gimsのla même が流れると子どもたちの大合唱とともに校庭がダンスホール状態🤩 pic.twitter.com/PIe8AWwgt8
— Emi SHIMA@冒険中 (@rana_moon0818) 2018年6月23日
保護者なのか業者なのかよくわからないDJおじさんが、今流行っているティーンに人気の音楽を次々と大音量でかけると、校庭はさながらダンスホールに。知った曲がかかると、子どもたちは踊ったり、合唱したり、楽しい夏のお祭りが終わっていきました。
売上は次年度の備品購入へ
さて、沢山の子どもたちが参加して大いに盛り上がったケルメスですが、こうした大規模なアトラクションが用意できるのは実は半分を有料にしているからです。
ケルメスは学校のお祭りですが、ボランティアによる慈善目的のお祭りでもあります。子どもの通う学校の場合、まずチケットを買って、遊びたいアトラクションや買いたいものをチケットと交換します。
こうして集めた資金をアトラクションの運営にあて、また利益は学校の備品購入に充てるようです。学校の備品に充てるところはベルマークの思想に似ているかもしれませんね。
だから、学校、保護者双方にとってとても大事なイベントのようです。
ケルメスが終わるとフランスの学校も1年が終わり、いよいよ夏休みです。